【番外編】情熱大陸のあの人のMBTIパーソナリティタイプは?診断してみた。

   

「情熱大陸の出演者のタイプを知りたい」
先日、友人からこんなリクエストがありました。

25分の短い番組の中で出演者の全貌を掴むのはとても不可能なのですが、スタジオでのインタビューではなく、その人が自然に活動したり、他の人と関わっている様子も含まれているので、個人を多面的に捉えることはできます。
人間観察が趣味の私にはかなりワクワクするチャレンジなので、制限があること前提で診断してみることにしました。

プロファイリングの方法

なお、対象が身近な人であっても有名人であっても、個人のパーソナリティタイプを人が診断する方法=プロファイリングには大きく2種類あります。

アクティブ・プロファイリング
タイプ診断を目的にした質問に対する本人の回答から、タイプを導く方法です。45分前後かけてプロファイラーが話を聞き、本人に最もしっくり来るベスト・フィット・タイプを見付けます。
MBTIのタイプ診断ツールとして最もポピュラーなのはオンラインテストで、これは基本的に回答必須の二択で構成されていますが、どちらも当てはまらない、もしくはどちらも当てはまるように感じられる質問も中にはあります。
そういった微妙なニュアンスを考慮することなく、回答から機械的にタイプを導くので、誤った診断が下るケースがある程度(20%前後と言われています)あります。その点、白黒つかない本人の回答内容他を踏まえて人間がタイプを診断するアクティブ・プロファイリングでは、精度が格段に上がります。

パッシブ・プロファイリング
タイプを明らかにするための質問などができない状況で、個人の自然な言動・振る舞い等から、客観的にタイプを導く方法です。
アクティブ・プロファイリングと比較すると、相手の直接的な回答内容を得られず、また相手にこちらのタイプ診断結果を伝えて納得感を確認することができないことから、精度は下がる傾向にあります。


情熱大陸の出演者にアクティブ・プロファイリングをすることは難しいので、今回はパッシブ・プロファイリングをします。

建築家 藤森照信さん

いきなり熱烈なファンの多い有名芸能人の方を対象にするのはちょっと気が引けるので(笑)、まずは6月下旬の放送から、建築家の藤森照信さんをプロファイリングさせていただこうと思います。
元東大教授で現在は江戸東京博物館の館長もされており、私が長年憧れているマザーハウス代表の山口絵里子さんのe.のお店を建築された方でもあります。

この藤森さん、お人柄がとても魅力的で、73歳にして遊び心を忘れずに、寧ろそれに導かれるように働き(“生き”、に限りなく近い印象)、それが具現化されたような奇想天外な作品を通じて周りを魅了されています。

番組からは、事前にあれこれ考えすぎることなく、想いを持ってある程度ざっくりした構想をもとにプロジェクトを始め、途中で起きる予期せぬトラブルやハプニングも笑いながら乗り越えていかれる方、という印象を持ちました。
日本芸術院賞受賞についてのインタビューや、上記山口さんとの対談の動画も見ましたが、そちらでも印象は変わりませんでした。(もしこの記事を読んでいる方で、藤森さんをご存じない方がいれば、上記情熱大陸か、もしくはYouTubeなどにある別の動画を見た上で読んでいただくことをおすすめします。)

藤森照信さん設計のラコリーナ近江八幡。Wikipedia ファイル:La Collina OMIHACHIMAN 01.jpgをお借りしました

 

さて、藤森さんのパーソナリティタイプは何なのか?



私は、ENFPではないかと思います。

ENFPとは、外向型(E)、直観型(N)、感情型(F)、適応型(P)の総称。(これらの単語については、こちらで詳しくお伝えしています)
簡単に言うと、ポジティブで、陽気で、一見関係なさそうな物事の間に関連性やパターンを見出し、他者、特に集団の感情を動かす力に長けた、カリスマ性のあるタイプです。

藤森さんを特徴づける4種類のアルファベットたち

藤森さんの具体的な言動を引用しながら、各項目について説明していきます。
なお、今回は知覚機能までは掘り下げず、4文字のアルファベットコードに絞って説明します。

E(外向型
以前お伝えした通り、外向型/内向型は社交性の程度で決まるのではありません。
そもそも、ある程度の社交性の発揮が必須な情熱大陸を見て、自然体の本人の社交性がどの程度なのかを判断することは難しいです。

外向型か内向型かの決め手は、「外の世界と内の世界、どちらを真の世界だと捉え、より大切にしているか」。どちらの世界にアンテナを向ける傾向があるか、どちらの世界でより長い時間を過ごすか、といった形で表出します。

この点、藤森さんは外の世界でのインプットを重視されています。
もちろん、家や工房で構想図を描いたり、模型を作ったりはされていますが、ひたすら文献を読みながら構想を練ったり、ずっと机に向かって図面を引き直したりするのではなく、インスピレーションを求めて外に出られることが多い印象でした。たとえば、興味を惹かれる多数の建築に足を運び(そこから路上観察学会も立ち上げられました)、そこから得られた情報を自分のクリエイティブな力にされていたり、山に木を探しに行き、そこで手に入った材料を見て作るものを構想されるなど。

内の世界よりも外の世界に真実がある、とするこの姿勢は外向型の特徴です。


N(直観型)

この番組の中で、「奇想天外」はじめ、藤森さんのユニークさに言及するワードが何度も出てきます。これは、藤森さんが人口の25%しかいない直観型であることに大きく影響を受けていると思います。

人口の75%を占める五感型は、whatやhowに焦点を当てた具体的、現実的な話を好み、信頼できる情報を大切にします。一方、直観型は、直接五感等で確かめられない物事や言動の背景を知りたがり、whyやwhat ifを使ったパターン認識に基づく推測や洞察を好みます。

藤森さんは、建築界の伝統的なやり方やルール、地に足のついた情報を重視するよりも、「こうしてみたらどうだろう?」 「こんなものがあったら面白い」(What if?)といった、アイデアの斬新さを大切にされています
高過庵は茶屋部分が揺れるほどの高さに設計されていますし、たんぽぽハウス、ラコリーナ近江八幡は屋根に草が使われており、一般的な建築モデルからはかけ離れています。また、模型を作る際には、従来のようにパーツを組み合わせて細部まで正確なミニチュアを作るのではなく(そういうものなのだと藤森さんのお話しから推測)、木から外観を彫り出し、細部はさておき全体像が見えるように仕上げる、オリジナルの形を取られています。

新たな可能性を考えて空想しがちで、斬新な発想の持ち主、つまり直観型と言えます。


F(感情型)

感情型というのは、藤森さんがデータやリソース配分等よりも、人の要素、つまり自分もしくは他者にどのような感情的な影響があるかを基に、意思決定をされるタイプであることを指します。

これが真っ先に見て取れるのが、藤森さんの建築哲学です。「今の建築業界のトレンド」や「コストパフォーマンスのいいデザイン」等は度外視し、「建築緑化」という自らの”想い”に準拠した建築に照準を絞られています。

また、作業の進め方も「糊の跡などが見えるのが”嫌”だから自分で木を彫って模型を掘る」「建築を使う人が建設段階からかかわった方がいいものができるし、一般の人も工事に関わるのが案外”好き”なことが分かったから、彼らも巻き込む」など、数値やロジックよりも自分の価値観・感情を判断基準にされていること、つまり感情型であることが伝わってくる場面が多くありました。

なお、詳しくは知覚機能の説明に回しますが、藤森さんのインタビューでのやりとりに、個人的に面白いなと感じたものが2つありました。

・「(藤森さんの建築を)なぜ皆ここまで好きになってくれると思うか?」という質問に対し、「分からないねぇ(笑い飛ばしながら)。ただ、ゲートから入ってきた子どもが声を上げながら中へ走り込んでいく様子を見た時に、(建築の出来が)上手く行ったと感じた」と回答
・「すごい賞をお取りになったのですよね?」という質問に対し、笑いながら「日本芸術院賞のこと?そんなに別に喜んでいない。ただ、ラコリーナ近江八幡という自分の代表作が受賞したのは嬉しい」と反応

これは、藤森さんが「他人や社会からの評価をモチベーションに動いていないこと」、「自分の想いが周りに受け止められている状態に喜びを感じていること」を表していると思います。そして、この短いやりとりの中に、藤森さんが直観型(N)かつ感情型(F)であることが色濃く表れています。


P(適応型)

適応型というのは、藤森さんが外の世界に自由を求め、それを可能にするために自分の内を秩序立てるタイプであることを指しています。その時の状況や気分に応じて自由に行動できるよう、きっちりした計画を立てたり、早期に意思決定をすることを避け、選択肢を残そうとするのが特徴です。

建築という仕事の特徴上、計画を立てずにアドリブ対応することは困難ですが、それでもご自分のために建てた「高過庵」については、「山から木を切ってきてある高さで切ってそこで初めてプランが決まった」と話されていました。内装についても、木の感じを見て後から決断された様子でした。
また、木を彫って模型を作る段階でも、すでに細かく設計を考えたものを再現されているというより、実験をするかのようにその場の自分の感性に沿ってデザインを考えられている印象を受けました。

それが行き当たりばったりにならず、理想の作品を完成させられている背景には、自分の感情や思考が整理されているため、作業過程において適宜それらを羅針盤のように使えることがあります

得意なアドリブ力を活かし、何にも邪魔されることなく心の赴くままに行動することを好む適応型だと思われます。

藤原照信さん設計の高過庵。japanese_craft_constructionさんのアカウントからお借りしました(https://www.flickr.com/photos/sumikaproject/3399444845/in/photostream/)

まとめ

これら4種類の二項を総合して、藤森さんはENFPだとプロファイリングしました。

冒頭で、ENFPはポジティブで、陽気で、一見関係なさそうなものの間に関連性やパターンを見出し、他者、特に集団の感情を動かす力に長けた、カリスマ性のあるタイプだと説明しました。

ポジティブで陽気なお人柄は、藤森さんの言動はもとより、太陽のような笑顔や力強い笑い声からも伝わってきますし、大昔からある「芝棟」からヒントを得て現代建築に草屋根として転用されたところからは、一般的な人には見えないパターンを見付ける力が感じられます。また、ラコリーナ近江八幡のお菓子売り場づくりや、ドイツ・デュッセルドルフでの焼杉の技術伝授の場面では、周りを取り囲む社員やメンバーたち皆を笑顔にさせ、和気藹々としたムードを醸成されているのが伝わってきました。

藤森さんのタイプがENFPであるという判断、そしてENFPの概要について、どう感じられたでしょうか?

次回は、再び抽象的な話に戻り、8種類の知覚機能の概要をお伝えします。

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